スラックスのプリーツ加工について
プリーツとは、スカートなどの折ひだのことです。
衣装に立体感を出すためだったり、装飾のため、運動量を出すために付けられます。
ここではスラックスについて説明します。スラックスのプリーツ加工のことを、「タック」と呼びます。
タックの有無、また、タックの本数によって履き心地や見栄えへの影響が変わってきます。
タックには、腰周りにゆとりを持たせることによって動きやすくするという役割がありますが、
実は、タックを入れるから動きやすくなるのではなく、「ゆとりのあるスラックスを作った時にタックがないと不格好になる」というのが正解です。
服は体の可動範囲を確保するために、適切な余裕・ゆとりを取る必要があるのですが、紳士服のズボンの場合、
動いていない時に綺麗に見せるための処理として、プリーツ加工が使われているのです。
そのタックの本数は、ウエストの位置、体型、用途によって選びます。ウエストの位置で考えた場合、
ローウエストであれば、腰周りのゆとりが目立ち不格好になるのでジャケパンのパンツなどはゆとりを無くし、ノータックが多いです。
一方、ハイウエストで着ることが多いスリーピースのズボンであれば、タックを入れた方がエレガントな着こなしになります。体型で考えた場合、
動きやすさの問題もあるのですが、太っている人がぴちぴちの物を着ていると、体型を強調してしまいます。
下腹がでてきたらタックを入れた方が見栄えが良いでしょう。用途で考えた場合、エレガントさを出したい時にタックを入れます。
例えば、冠婚葬祭などの改まった雰囲気を出す時に、タックは重宝します。特にスリーピースの場合はワンタック以上が良いとされています。