プリーツ加工の工程について
衣類にヒダを付けるプリーツ加工には様々な方法があり、それらの方法を組み合わせることによって面白い柄や線が作り出せるのが特徴です。
基本的にプリーツ加工を行う場合、生地に線やしわを2次加工として施します。
ハンドプリーツは職人の手によって施される手加工のことで、一般的には真空窯などを用い、
熱やスチームの吹き出しと真空状態を繰り返す作業によって、生地の形状を安定させる工程を行います。
専用の機械を使ったマシンプリーツでは、マシンプリーツ機に型紙と一緒に生地を加工したい形状を折り込んで、熱処理を行う方法です。
異なる機械を使って何度も加工を施すことで多様な形状を作り出すことが可能です。
また、これらマシンプリーツ機と真空釜の両方を使えば、独自の形状を生み出すこともできます。
プリーツ加工は生地の種類によって加工しやすさや加工方法が異なります。
プリーツを付けるのが容易なポリエステルなどの化学繊維は、
熱を加えて成形した後に冷えれば形を保ったままになる性質があるので、高温で柔らかくなったところをくせ付けします。
綿や絹といった天然素材はプリーツが付きにくい性質がありますが、 ウールにはシロセット加工という方法でプリーツを付けることができます。
動物の毛はタンパク質でできていますが、そのタンパク質の結合を緩める薬剤を塗布し、
プリーツの形を付けながら生地を傷めない程度の弱い熱を加え、そのあと別の薬剤で再結合させる方法です。